3階建てって不便じゃない?
先日、我が家と同じく子供4人のママさんに質問されました。
「リビングが3階でお風呂場が1階って、不便じゃない??」
どうやら彼女は、自宅を3階建てに建て替えることが決まり、まさに今、間取りの構想に悪戦苦闘しているそう。
なぜなら、動線を考えれば考えるほど、3階建ての不便さばかり目についてしまうとか。
そこで詳しく話を聞いてみると、どうやら旦那さんの希望と、自分の希望とがまったく合わず話が前に進まないという。
「彼は動線をまったく無視して、デザインや見た目ばかり重視する!」
ということらしい。
で、デザインよりも効率のいい動線は必要だよね?と再確認するためにも、我が家の一見不便そうな間取りを思い出したのかもしれない。
前置きが長くなってしまいましたね。
今日は、彼女のような心配をズバッと解決すべく、3階建ての動線や後悔しそうなポイントについて深堀していきます。
- 3階建てを建てたいけど入居後のイメージがわかない
- 家事動線がスムーズな間取りにしたい
- 2階リビングや3階リビングに興味がある
- 実際に3階建てに住んでいる人の間取りを見てみたい
- デザインも動線もよくする方法はないの?
こんなお悩みや疑問を解決します。
ちなみに、私は3階建て(3階リビング)で暮らして6年目です。
その暮らしの中で気づいたことをまとめていきます。
3階建てで後悔したくないなら階をまたがない動線を意識しよう
3階建てっていうと、どうしてもネガティブなイメージが多いかと思います。
- 階段の上り下りが辛そう
- 洗濯物を干すのが大変そう
- 掃除機かけるのが面倒くさそう
- リビングとお風呂が違う階にあるって不便そう
どうしても階段がらみの事柄が不安要素になってしまいがちです。
実際の暮らしはというと、家にいる間はそんなに上下階を行ったり来たりすることってないです。
間取りのプランニングで意識したこと
- 入浴は1日1回と考えれば、お風呂の場所にこだわる必要は無し
- 洗濯機と洗濯物を干す場所はワンフロア違いまで
- 布団を干す場所と寝室はワンフロア違いまで
- トイレはリビングと寝室のフロアに必須
- それぞれのフロアに収納スペースを作る余白を確保する
我が家の場合は、最初から3階リビング希望でエレベーターをつけることを決めていました。
なので、洗濯や布団を干す場所に強いこだわりがなくてもいいとも考えましたが、プランニングの前提条件としてこれらのことを頭に入れておきました。
実際に暮らしてみると、1階の洗濯機から2階のベランダまで、階段で洗濯物をチャチャッと運んでしまう事が多いです。
一番意識するべき動線は家事動線です。
家事以外のこと(睡眠、食事、入浴など)で階をまたいで何かをするってことはほとんどありません。
休みの日などはほとんどの時間をリビングで過ごしています。
なので、家事動線をいかに単純にするか、にとことんこだわるべきです。
- 洗濯から干すところまで完結できるランドリースペースを作る
- 洗濯は干さずに乾燥機を使う
- 家族の洋服をファミリークローゼット1か所に集中させる
こんな感じで、洗濯の動線を意識するといいかもしれません。
それ以外にも私が普段の生活の中で、3階建ての暮らしを効率よくするために意識していることをご紹介します。
- 買い物をするときは、収納するフロアに分けて買い物袋に入れる
- 掃除機はコードレス一択
- 家事をまとめてやる
買い物をするときは、1階に置くもの、2階に置くもの、というように袋詰めしています。
また、階段が多いので掃除機はコードレス以外考えられません。
家事は洗濯を干したり入れたりするついでに掃除機をかけるというように、何かのついでにまとめてやってしまうようにしています。
3階建てで後悔したくないなら動線と連動した収納計画が必須
このブログでは、散々書いていますけど、家づくりで後悔したくないのなら収納計画にもっと力を入れるべきです。
よくある相談として例を挙げてみます。
収納をできるだけ作りたいんですけど、何か工夫できることありませんか?
これ、本当にもったいないです。
収納計画は、やみくもに収納量を増やすのではなく、どこにどれだけの量が必要か?をもっと具体的に考えるべきです。
どこにどれだけの収納量が必要かを把握する具体的な方法は以下の記事で熱く語っています。
是非、2階建てでも3階建てでも、絶賛家づくり中の人は『行動メモ』を書くことをおすすめします。
3階建てに住んでいますが、一日のうちにそう何度も階段を行ったり来たりすることってありません。
なぜなら、無駄に行ったり来たりしないで済むよう収納にとことんこだわったから。
収納計画で特に意識したこと
- 家族全員で共有して使うものはリビングに収納する
- お風呂に入るときに必要なものは脱衣所にすべて収納する
- ストック類はまとめて収納しないで個別に使うところに収納する
- 衣類(仕事着、パジャマ、洋服)も着替える場所を想定して収納する
- パントリーは絶対必要
- 世間一般的な分類をせず、自分の暮らしに合った分類をする
最後の分類のところが結構重要だと思っています。
例えば、本。
『本は本棚に収納するもの』はNG
『本はどこでどんな本を読むかを分類して、それぞれの場所に収納するべき』
本を読む場所【我が家の場合】
- 読み聞かせしてあげたい絵本【リビング】
- 子供が買ってくる新刊の漫画【リビング】
- お気に入りの漫画【子供部屋】
- 文庫本、小説【寝室】【子供部屋】
- 私の雑誌【お風呂】
- 料理本【リビング】
図鑑をじっくりお風呂で見たいなら、図鑑を脱衣所に置いたっていいんです。
自分の家なんですから。
『本棚は2階にあるからすべてそこに収納するべき』と決めてしまうと、次のような困ったことになります。
- いちいち階段を下りたり上がったりして本を取りに行く(片付けも同様)
- 読んだ場所に置きっぱなしになる
勘違いしないでほしいことは、あちこちに置いたら散らかっているように見えるんじゃないの?ってことです。
きちんとものを置く場所が決まっていれば、散らかっているようには絶対見えないので安心してください。
散らかって見えるのは、置く場所を確保していないのに、あちこちに置いてしまう場合です。
3階建てで後悔していない我が家の間取りと収納を公開します
初めに断っておきます。
今の暮らしに落ち着くまでには、いろいろと不便なこともありました。
けれど、不便を味わいながら生活して、そのたびに暮らしやすくなるように改善してきたので後悔はありません。
住み初めは少々思い通りにならないこともあるかもしれません。
でもそれは、2階建てでも平屋でも同じこと。
そんな不便もマルっと楽しんでしまえば、もっともっと家に愛着がわくと信じてします。
1階は母スペース以外は玄関とお風呂のみ
ザックリと各部屋に収納しているものを書いてみました。
リビングが3階にあるため、1階には極力行く必要がないようお風呂と玄関のみの間取りです。
母が一緒に同居しているのですが、よい具合に住み分けできていると感じています。
庭で遊んだり出かけるときに、忘れ物をしたりして階段を上ったり下りたりしないで済むように、外出に必要なものはすべて土間収納に置いています。
中でも意外と土間収納において重宝しているのがハサミです。
たいてい、ストック品を置いている場所にはハサミもセットで収納しています。
2階は寝て身支度するスペース
2階は主にプライベートなスペースです。
未就学児の下の子たちは子供部屋で遊ぶということはあまりありません。
小4の長男は、最近子供部屋に籠って漫画を読む時間が長くなりました。
小5の長女はさみしがり屋なのでほとんどリビングにいます。
洗濯物は2階のインナーバルコニーで干しています。
主寝室にホスクリーンがついているので、雨の日などはサッと取り入れられるようにしました。
基本的には、それぞれ使う場所に収納していますが、入りきらないものや使用頻度の低いものはエレベーターの隣の納戸に収納しています。
3階は集まる、くつろぐ、食べるスペース
ここでも『一時置き』のためのスペースを各自用意しています。
この辺のことは以下の記事でも詳しく書いているので、興味のある方はどうぞ。
幼稚園生の次男次女は、リビングで身支度をしています。
なので、幼稚園グッズや制服はすべてリビングに収納しています。
また、子供たちはリビング学習をしているので辞書や鉛筆削り、ノートなど勉強に使うものもリビングです。
ここは一番、入居してから物が入れ替わった場所です。
子供の年齢や、生活スタイルなどによって半年に一回ほど収納を見直しています。
3階建てで後悔しないのは動線重視かデザイン重視か?
冒頭の友人ママの話に戻ります。
デザインや見た目を重視したい旦那さんと、より快適な動線を重視したいママさん、どちらの意見を取り入れたほうが後悔しないでしょうか?
大きく分けると動線は3つ
- 家事動線
- 生活動線
- 来客動線
生活動線はさらに細かく分類することができます。
いくつか例を挙げてみます。
生活動線の種類
- 個人で動く動線(寝る、読書、着替える等など)
- 団体で動く動線(食事、遊ぶなど)
- 衛生的なことを目的とした動線(風呂、トイレなど)
- 通勤・通学のための動線(通勤の身支度、見送りなど)
ハウスメーカーの展示場や、ネットのWEB内覧会を見ていると動線に配慮した素敵な家がたくさんありますよね。
例えば、キッチンから家事室を兼ねた洗面所へウォークスルーになっていたり、洗濯室の隣にファミリークローゼットある間取りなど。
けれど3階建ての場合は、動線が少々複雑になるのは仕方がないと思っています。
3階建てに6年間住んでみて思う事は、動線の不備は生活の工夫で改善することができるという事。
ただしこれは、物が必要な場所に置いてある、という前提で。
というわけで、後悔しない3階建てを建てるために必要なことをまとめてみます。
誰の何のための動線を最優先させるか考える
家庭で重きを置いている動線でいいと思います。
例えば、朝の身支度を最短でしたいというなら家族それぞれの身支度の動線、というように。
あっちもこっちも整えるのは、3階建ての場合正直難しいです。
収納スペースを分散させる
設計の段階で、どこに何を入れるかをしっかり決めておくことがベストです。
が、実際に住んでみると、必ず不備が出てきます。
その時に対応しやすいよう、各フロアに収納スペースを分散せておくほうが上下階の移動が少なく済むはずです。
エレベーターを採用する
色々な意見があるとは思いますが、3階建てならばぜひエレベーターの採用を検討するべきだと思っています。
正直、エレベーターがあれば3階のほとんどのデメリットは解消できると実感しています。
これは私なりの分析があっての考えです。
詳しくは以下の記事をどうぞ。
あとは思いっきりデザインや見た目にこだわってよし
せっかく注文住宅を建てるのだからとことんデザインや見た目にこだわるべきです。
建て売りにはない大胆な柄のクロスを使ったっていいし、設備や資材もたくさん調べて選択肢を増やすべきだと考えています。
(ハウスメーカーによっては難しい場合もあるかもしれませんが。)
自分たちのこだわりがいっぱい詰まった愛着のある家を建てることができたら、早く家に帰りたい!と家族がさらに仲良くなれちゃうかも。
ちなみに、3階建てのデメリットの我が家流解決方法はこちらの記事で紹介しています。
3階建てのデメリットは階段だけではありません。
是非、こちらもご覧ください。