子供部屋、何部屋作りますか?
これ、結構難しい質問じゃないですか?
国土交通省による29年度住宅市場動向調査によると、新築の注文住宅による住み替えの世帯主の平均年齢は41歳だそうです。
けれど、年代別にパーセンテージを見てみると30歳未満は9.6%、30歳代は44.2%という結果になります。
(参考:29年度住宅市場動向調査より)
つまり何が言いたいかというと、家を建ててから家族の人数が増える可能性があるってことです。
今日は、子供部屋を最初から個室で作るか、それとも仕切り壁を作らず大きな部屋にするか、をテーマに掘り下げていきます。
子供部屋の仕切り壁、うちは作らなくて正解だった
最初から個室にする?
それとも子供が小さいうちは仕切り壁を作らず大部屋にしちゃう?
これって、結構難しいです。
我が家の場合をお話しすると、家づくり中、子供の人数は長女と長男の2人でした。
可能ならばもう一人欲しいなと考えていたので、子供部屋を3つ分作り、仕切り壁を作らず大部屋にしていました。
もしも3人目に恵まれなかったら、3部屋分の大部屋ですが、ゆったり2部屋に分ければいいと思ったからです。
それが今や・・・
子供が4人!しかも子供部屋のドアは3つ!
子供部屋の仕切り壁のパターンは大きく分けて3種類
子供部屋の仕切り壁のパターンは大きく分けて3パターンあります。
- 仕切り壁を作らないで大部屋にする
- 仕切り壁を作って最初から個室にする
- 仕切り壁を作るけど全部を仕切らない
それぞれのメリットとデメリットをあげていきます。
子供部屋は仕切り壁を作らないで大部屋にする
これが現状の我が家の子供部屋です。(左の図)
右側の図の赤いところに将来壁ができると予想して、天井に補強を入れてあります。
ドアが3か所ついていますが、現状は大きな一部屋にしています。
仕切り壁を作らないメリット
- 家具を置き換えることで気軽に模様替えができる
- 兄弟全員で遊ぶことができる
- おもちゃなどをひとまとめに収納することができる
- 広々遊べる
- 将来、家族の人数が変わったときに対応しやすい
- 子供が小さいときは家族全員の寝室としても使える
- 施工コストが一番安い
我が家はこの家に入居して6年になりますが、今まで何度も子供部屋の模様替えをしています。
その都度、子供たちの成長や持ち物の種類や量を考えながら、家具の配置を決めます。
おもちゃコーナー、絵本コーナー、工作コーナーなど、おもちゃをある程度まとめて収納することができるので、親が片付けを管理しやすいです。
子供が小さいうちはゴロゴロみんなで寝転がりながら一緒に遊ぶことができるのもうれしいですね。
赤ちゃんのうちは子供部屋として使わず、家族全員の寝室として使うなど、フレキシブルに使い方を変えられるところもメリットです。
仕切り壁を作らいないデメリット
- 仕切り壁を作るときにリフォーム費用が掛かる
- 入居後の外注リフォームはストレスになりやすい
- 兄弟の年齢差があるときは注意が必要
- 一人部屋になりたいと子供が言ってもすぐに対応できない
- 壁を作るタイミングを見失う
- 集中して勉強しずらい
- 間仕切り壁を作ったときの照明やコンセントなど細かな予測が難しい
単純な仕切り壁の場合は難しい工事ではありません。
費用も、仕切り壁一つで10万円ほど見積もっておけば大丈夫です。
うちの長女は現在5年生ですが、4年生の終わりごろに突然弟たち(父含め)と一緒にお風呂に入るのを嫌がるようになりました。
こうやって、子供の心の成長はある日突然グンと進むので、着替えやプライバシーなど、特に異性兄弟の場合は配慮が必要かもしれません。
かと言って、我が家の場合はさらに下の子たちもいるので、なかなか仕切り壁を作るタイミングがつかめません。
現状は、お風呂以外は特に嫌がるそぶりもないので、まだ大部屋のままにしてしまっています。
仕切り壁を作る際に、コンセントの移設や増設、エアコン工事など電気工事が加わるとさらに高額になるので設計の段階で十分検討しましょう。
子供部屋は仕切り壁を最初から作って個室にする
我が家の子供部屋を3部屋に作り替えるとなるとこうなります。
先ほどの赤い線の部分に壁とクローゼットを作った完成形です。
仕切り壁を作って個室にするメリット
- 自分の持ち物を置くスペースができる
- 自分の部屋を自分で片付ける、という習慣をつけさせるチャンス
- プライバシーが保たれる
- 着替えなど、年頃の子供に対する配慮ができる
- プライベートな部屋として、ある程度管理を子供に任せることができる
- 勉強や趣味に集中することができる
- 自分だけの居場所ができる
よく『個室は自立心を養うことができる』なんて聞いたりしますよね。
自立心なんて言うとちょっと大げさな気もしますが、お片付けの習慣を付けさせるには個室を持たせるほうが効果があります。
大部屋に散らかっているおもちゃを片付けるときに「これは自分のじゃない」と言い出す子がいますが、自分の部屋ならば自分で片付けるしかありません。
自分だけの部屋ならば、ほかの兄弟や自分自身に対して、自分でルールを決めることもできますね。
あれこれ書いてますが、個人的には『自分だけの居場所ができる』ってことが一番のメリットかなと感じます。
私は一人っ子で、小学生のころには自分の個室がありました。
当時を思い出してみても、親に怒られた時に部屋に逃げ込んでフテ寝するとか、友達と喧嘩した時に一人で物思いにふける、という時間が大事でした。
仕切り壁を作って個室にするデメリット
- 親の目が行き届かない
- 部屋からなかなか出てこなくなる可能性がある
- ケータイやゲームなど、時間や場所など約束をきちんと守れるか心配
- 遊びに来ている友達がどんな子かわからない
- 親が子供離れをしなくてはいけない
あえてデメリットを書いてみるとするならば、という感じです。
正直、個人的な考えを言わせてもらうと、ここに書いたようなことって、思春期には個室あるなしに関わらず皆通る道かなとも思ったりします。
親子のコミュニケーションとか信頼関係があることが前提、という話にはなりますが。
約束を破って親に怒られて個室に籠る、これこそ個室の醍醐味かなと。
リビング階段にすると子供が部屋に引きこもらなくていい、なんて聞いたりしますが、階段の前に親子のコミュニケーションだろと感じています。
ただ、個室にしたときにどのようなデメリットが考えられるか想定しておくことは必要だと思います。
子供部屋は仕切り壁を作るけど、全部を仕切らず共有スペースを設ける
うちの場合だとこんな間取りはいかがでしょうか?
『寝る場所』と『勉強する場所』を分けてみました。
寝る場所は2段ベッドを2つ。
こんな感じにベッドを上と下で仕切れば、ちょっとした個室風も味わえるんではないかしら。
それから、真ん中に不完全な仕切り壁をつけて男女のスペースをゆるく分けてみました。
こちらは4人のうち2人が個室で2人が共有部屋のパターン。
以前知り合いに「兄弟の同室はいいけど姉妹はあまりよくない」と聞いたことがあります。
その根拠となるような記事を探したのですが見当たりませんでした。
我が家の場合は、現実的には受験生を優先した部屋割りになるかなと思っています。
こんな感じで、もともとベッドが作り付けてある共有タイプの部屋も素敵。
どの部分を共有スペースにするか?
そもそも子供部屋ってなんのためにあるのでしょうか?
ちょっと考えてみました。
- 寝る
- 着替える
- 勉強する
- 物を収納する
- 物思いにふける
- 自分の好きなものを飾る
- 趣味や好きなことに没頭する
- 本や漫画を読んだりゲームをする
こんなところでしょうか。
たぶん、共有型の子供部屋を選ぶ人の思考は次の通りだと思います。
- スペース的に個室が無理
- 家族のコミュニケーションを大切にしたい
- ちょっと他とは変わった間取りにしたい
となると、どこをどの程度、どうやって共有させるかが大事なところになってきます。
勉強はある程度集中できる環境が必要だし、収納はできれば個人で管理できるほうがいいでしょう。
着替えなんかも、早い子は3歳くらいから自分で洋服を選びますよね。
子供部屋に完全な仕切り壁を作らないメリット
- 兄弟、親子の会話のきっかけができる
- 個室ほど広いスペースが必要にならない
- 仕切り壁を家具などで代用できる
- プライバシーがゼロではない
- オリジナリティのある間取りになりそう
- エアコンの台数など対応できないことも工夫次第でどうにかなる
勉強のための共有スペースとしてよく名前が挙がるのがリビング学習でしょうか。
このブログでも記事を書いていますし、実際に我が家でも対策を講じてリビング学習の効果を感じています。
もしも子供部屋が個室ならば、正直勉強机は座卓とかでもいいかなと思っています。
私が子供のころ使っていた部屋には勉強机があったのですが、友達が遊びに来た時用に座卓を買ってからは、大学受験までずっと座卓で勉強していました。
でも個室を一人一人に与えることができないのであれば、勉強スペースと寝るスペースを分ける、という間取りもなかなかいいかなと感じています。
自分が一人っ子なので、『誰かと一緒に勉強する』という感覚がよくわからないのですが、やみくもにすべて共有するというのもどうかなと。
イメージ的には図書館の自習室のような、勉強するための部屋があっても面白いかな。
(上に載せた2段ベッドを2つおいたパターンの間取り、ですね)
子供部屋に完全な仕切り壁を作らないデメリット
- 音漏れなどが気になる
- プライバシーが完全に守られているわけではない
- 子供たちがどう考えるのか相談が必要
- 受験やテスト勉強などは特別な配慮が必要?
子供部屋を使うのはあくまでも子供自身。
どのように子供部屋を使っていくかは子供たちに考えさせることが大切だと思っています。
どちらにせよ、共有スペースを確保するとともに、『自分だけの場所』も作ってあげたいですね。
上に挙げたベッドのように小さなスペースでもいいので。
子供部屋の仕切り壁になりそうなアイテムを探しみた
我が家の場合は3部屋に仕切ってしまうと部屋が足りなくなってしまいます。
なので、仕切り壁の代わりになるようなアイテムでゆるく部屋を仕切れるアイテムを探してみました。
突っ張り式のシェルフ。
子供が大きくなると本がどんどん増えるのでこれはなかなかいいかも。
とりあえず手っ取り早く仕切りたいって時にはこれもいいかも。
少しだけ隙間があるっていうところがポイントかも。
裏面をきちんと化粧すれば個室『風』になれちゃう突っ張り式の壁面収納。
高級感があって素敵。
子供部屋に関しては、実は現在やや具体的に構想中なので、時期が来たらDIY始めていきます!