台風24号、すごかったですね。
突風が吹くたび、シャッターのガタガタっという音に身構えてしまいました。
なかなか寝付けず無理やり目を閉じるも、ちょうど頭上にある窓から突風による圧のようなものが時々迫ってきて。
何かがガラスを突き破ってくるんじゃないかと不安でなかなか眠れませんでした。
台風でこんなに恐怖を感じたのは初めてかもしれないなぁ。
そのうち、今停電になったら自動洗浄のタンクレストイレってどうやって流せばいいんだろうとトイレをうろついてみたり。
じゃあ、お風呂はどうなっちゃうの?
ガスの給湯器だけどリモコンが電気じゃん!!と焦って検索してみたり。
台風による停電ってあんまり意識したことなかったなぁと、改めて自分の認識不足を実感いたしました。
25号もすでに近づいているようですし、今回の被害をチェックしながら、台風が来る前にやるべきことをまとめてみました。
台風対策は台風が来る前から始まっている
今回の台風でまず実感したのは、台風対策には2種類あるということです。
- 台風が来る前に日頃から備えること
- 台風が来るとわかってから対策すること
台風の対策は、台風が来るとわかる前から始めなければいけなかったのです。
2009年から2019年の台風接近数の平均値を出してみました。(気象庁調べ)
※台風の中心が国内の気象官署等から300 km以内に入った場合を接近としてカウント
出典:気象庁
体感的なイメージより少ないと感じるのは私だけでしょうか?
ちなみに、上陸数はというとこちらになります。
※台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達した場合を上陸としてカウント
出典:気象庁
いずれにせよ、いつ台風が接近しても困らないように5月ごろから準備しておくとよさそうです。
では事前の準備として、何をしておくべきかをまとめてみます。
- 非常用品の準備
- 停電時した場合の住居設備の対応を調べておく
- ラジオアプリのダウンロード
- 側溝や排水溝のチェック
- 庭木のチェック
- 自宅の塀や壁のチェック
- ハザードマップの入手
- 近隣の雨水の流れ方のチェック
- 給排気口と換気扇の掃除
非常用品の準備
地震対策として準備している人も多いかもしれません。
我が家も準備しています。
この頃は報道と連動してスーパーでの買い占めが起こるので、非常用の飲料水や食料も用意しておいた方が安心かもしれません。
水は大人一人につき2L~3L必要だと言われています。
飲料用だけでなく、歯磨きや最低限の食器洗い、乾燥米を戻すためなど用途は多いです。
特に、台風は夏の暑いころに来ることが多いので、水は多めに保存しておいた方が安心かもしれません。
最近の非常食は種類も多く、どれもおいしそうなので迷ってしまいます。
個人的には野菜ジュースで有名なカゴメの野菜たっぷり保存食が気になっています。
赤ちゃんやお年寄り、ペット、持病がある人など特別の配慮が必要な人の非常用準備は念入りに準備したほうがいいですね。
そして今のご時世はマスクの準備も忘れずに!
停電した場合の住居設備の対応を調べておく
今回の台風で最も不安に思ったことの一つです。
- タンクレストイレ
- 電動シャッター
- 電気錠
- オートロック
- エレベーター
停電になったときのこれらの設備の操作法や対応を事前に調べておきましょう。
排水管に汚物が溜まってしまうのを防ぐために、2、3回に1度はバケツ2杯分くらいの多めの水を流したほうがいいそうです。
ただし、地震などで排水管が壊れている場合は、水を流すと下の階に漏れたりあふれ出してしまう事があるとか。
せっかく非常用品を準備するなら簡易トイレもあったほうが安心ですね。
ラジオアプリのダウンロード
非常用品としてラジオを準備している人も多いかと思います。
我が家も充電器、懐中電灯を兼ね備えた多機能ラジオを持っています。
それとは別に、念のため地元のローカル局の放送を聴けるアプリをスマホに入れておくと、より安心です。
ローカルな分、ピンポイントな情報を伝えてくれるので必要な情報をいち早く知ることができます。
全国のローカル局はこちらのサイトで調べることができます。
側溝や排水溝のチェック
豪雨に備えて水はけをよくするため、日頃から自宅の周りを含めた側溝や排水溝にゴミが溜まっていないか調べましょう。
ベランダの排水溝も意外と盲点です。
こちらは台風の後のバルコニー。
丸い穴は排水溝へと続いています。
3階のバルコニーですが葉っぱがたくさん飛んできていました。
嵐の後に排水溝を掃除するのを習慣にするとよさそうです。
庭木のチェック
今回の台風で、我が家の唯一の被害は庭木でした。
この画像だと少しわかりにくいですが、ポキッといってしまいました。
こんな感じで根元から。
この木は以前の記事でも紹介したことのある、我が家の大事な『しかけ』の一部だったんですよね。
滑り出し窓にちょっと工夫をしたら楽しみが増えた話【脱衣所の滑り出し窓の注意点】
場所によっては折れた庭木のせいでよそのお宅の車を傷つけてしまう事もあるかもしれません。
最悪、誰かにけがをさせてしまう可能性も。
普段から、グラグラしている庭木がないかチェックしておいた方がよさそうです。
自宅の壁や塀のチェック
これも庭木と同じような理由から、普段からきちんとチェックしておきましょう。
子供の通学路の途中に、ブロック塀が壊れかけている場所があるんです。
そんなに高い塀ではないのですが、それでも地震や強風で倒れた時にたまたま子供がそばを歩いていたらと思うと恐ろしいです。
学校から渡される通学路の安全アンケートには毎年、懸念していることとして書いているのですが改善されません。
自分の家の外構で危険な箇所はないか、誰かに言われなくともそれぞれが日頃から確認していれば、危険がグッと減るのではないでしょうか。
ハザードマップの入手
我が家のすぐ近くには一級河川の大きな川があります。
幸い、川からだいぶ高台に建っているので、少々の雨では不安になる事はありません。
ですが、一度だけ今までにないくらいの大雨に見舞われたことがありました。
川の周りの方から一晩中ダムの放流のサイレンが鳴り続けています。
感覚的にここは安全だと思いつつも、実は一度もハザードマップを見たことがなく、とても不安になった経験があります。
浸水やがけ崩れなど大丈夫、という場所でも一度は必ずハザードマップに目を通しておくことをおすすめします。
ハザードマップと一緒に避難所の確認もしておきましょう。
全国のハザードマップはこちらからどうぞ。
近隣の雨水の流れ方チェック
自宅の周りに次のようなものがある場合は、要チェックです。
- 水路
- 高低差
- 崖
- 川
散歩がてら、普段から雨が降ったら雨水がどのように流れていくか、チェックしておいた方がいいかもしれません。
実は、我が家の周りにも水路や高低差があります。
我が家は隣家よりも50㎝くらい高い位置に建っています。
なので、大雨が降ると毎回勢いよく隣の家へ水が流れ出していきます。
植木鉢など流されて隣家を傷つけないように、自宅の周りの雨水の流れを把握しておきましょう。
また、近隣道路の水が溜まりやすそうなところなど事前に知っておくと、どうしても外出しなければいけないときに安心です。
給排気口と換気扇の掃除
台風の後のトイレはいつもこうなります。
だいぶ閲覧注意な画像ですが許してくださいね。
トイレが埃だらけ。
サッシとトイレの隙間も埃がビッシリ。
犯人はこれです。
トイレの換気扇です。
普段からまめに掃除していないと、台風の後にこんな有様になります。
台風が来るとわかったら対策するべきこと
次は、台風が来るとわかってからやるべきことをまとめます。
- 乾電池があるか確認する
- ブルーシートを用意する
- 植木鉢や物干し竿などを家の中に入れる
- 食料や飲料水の確保
- 庭木の保護
- お風呂に水を貯めておく
- カーテンを閉めておく
- 必要に応じて窓ガラスの保護
乾電池があるか確認する
懐中電灯やラジオなど、乾電池が必要なものを持っている人は、必要な乾電池の予備があるか確認しておきましょう。
停電時でも使えるスマホ充電器、ガスコンロ用のガスボンベの確認も忘れずに。
ブルーシートを用意する
雨漏りや窓ガラスが割れた場合に、とりあえずの応急処置ができるブルーシートを用意しておくと安心です。
応急処置のしかたもザックリ目を通しておくとさらにいいかもしれません。
台風対策のためにブルーシートを購入するのなら、ハトメ付きの防水ブルーシートを選びましょう。
ハトメにロープを括り付けて重しを置くなど、ハトメ無しのものより汎用性が高いです。
植木鉢や物干し竿などを家の中に入れる
通常、窓ガラスは風圧で割れることは少ないそうです。
台風で窓ガラスが割れたというケースは、ほとんどが外から飛んできたものが当たったことが原因。
自宅の庭にあるもので自宅も、そして近隣のお宅も傷つけることの無いよう、飛んでしまいそうなものは家の中にしまっておきましょう。
今回の台風ではこんなものまで倒れていました。
なんとなく庭に飾っているガラスの球体です。
子供達が虫取りや砂遊びをするので割れていなくてよかったです。
おもちゃ置き場になっている東屋を、台風が通過したすぐ後に撮影しました。
もしかして、いつもどおりの散らかりよう?という疑惑はありますが、明らかに吹き飛ばされているようなものもあり。
台風が来る前くらいはきちんと全部箱にしまってあるか確認して、箱ごと物置にでも入れておこうと思います。
玄関周りの植木鉢もいくつか倒れていました。
これらは玄関の中に避難させることにします。
こんなものまでぶら下げっぱなしでした。
恐ろしや。
食料や飲料水の確保
不要不急の外出を避けるために、必要なものは事前に買い出ししておきましょう。
台風が最初に発生した日から台風が最後に消滅した日までの期間を『台風の寿命』といいます。
通常台風の寿命は5日ほどだと言われています。
どんなにノロノロの台風でも2日もしたら通り過ぎていくでしょうから、2日分くらいの食料があると安心ですね。
庭木の保護
普段からのチェックも必要ですが、幹が細い、少しユラユラしているなど気になる木は保護しておいた方がいいかもしれません。
今回の台風では先ほど載せた木のほか、桃の木も倒れていました。
まっすぐに戻して根元を踏みならして、麻のロープで補強して様子を見ているところです。
まめに剪定して不要な葉を落としておくことも台風対策になるそうです。
庭木の固定の仕方はこちらのサイトが参考になりそうです。
お風呂に水を貯めておく
停電や断水に備えてお風呂に水を貯めておきましょう。
なんともなければそのまま入浴に使えばOKです。
一般的な大きさの浴槽でほぼ満水にすると、250Lくらいの水が入ります。
停電時にタンクレストイレの水を流すのに9~12Lの水が必要とされていますから、25回前後流すことができます。
(※地震による停電の場合は、トイレに水を流すのではなく、非常用トイレを使うことが推奨されています)
トイレの水以外では洗濯用の水としても使えます。
カーテンを閉めておく
我が家の裏側です。
こちらは表側。
ご覧のとおり、シャッターがついている窓が少ないんです。
1階の母の部屋の掃き出し窓と引き違い窓。
3階のバルコニーの掃き出し窓の3箇所だけ。
せめてカーテン1枚、あるのとないのとでは気持ち的に全然違うんじゃないか。
ガタガタ不穏な音を立てるカーテンのない窓のすぐそばで寝てみて、一番に実感したことです。
シャッターや雨戸がない窓の場合は、ガラスが割れた時のために、念のためカーテンをひいておきましょう。
必要に応じて窓ガラスの保護
- 街の中に建っているため看板など飛んできそう
- 風が強すぎて不安
- 築年数が古い
こんな場合は必要に応じて窓ガラスを保護しておきましょう。
私は今まで台風で窓ガラスが割れるという経験は一度もしていません。
実際に窓が割れてしまった人の記事を見ると、あまりの惨状に恐ろしくなってしまいました。
窓ガラスが割れたらどうなるか?
想像もできない、というような人は一度、こちらのブログに目を通しておいた方がいいかもしれません。
>>デイリーポータル(台風時に窓ガラスが割れたらどうなるのか)
台風の対策について、嵐が去った後に思う事
昨日の朝のニュースでは、台風24号の影響でいまだに停電が続いている地域があるようで『平成最悪の停電』なんて言っていました。
我が家のある神奈川県でも大規模停電があったそうですが、幸いなことに我が家は停電せずにすみました。
もしものときのために非常用グッズを買い揃えておくだけではだめですね。
もっともっとその先の、それらを使わなくてはならない状況になったときのことを考えなければ。
何に不便を感じて、何があったらありがたいと思うのか。
今考えられることを、もっと突き詰めて心積もりをしておかなくてはと反省しました。
少なくとも、台風は地震と違って何日後にやってくるとわかっているのだから、もうちょっと対策ができるはずですもの。
今回の台風で我が家の被害といえば、植木が2本倒れてしまったこと。
命に関することでもないし、修繕費が発生するわけでもないし、被害だなんて言えるほどのものでもないけれど。
もう少し、台風が来てからの事をきちんと考えたり、自分にできるかぎりの対策をやっていれば。
ベッドの中であんなに不安な気持ちになることもなかったのかもしれません。