続きの記事になります。
初めての方はこちらからご覧ください。
任意売却で家を購入したら理想の家が建てられるかも【なぜなら私がそうだから】
私は大学卒業後から結婚を機に退職するまで、住宅の買取業者で営業をしていました。
仕事な内容は、住宅を査定後購入し、リフォームをして再販するというものです。
そのうちのほとんどの取引は、不動産屋(仲介業者)の営業から「ちょっと見てもらいたい物件があるんだけれど」と情報を頂くことから始まります。
この仕事で得た知識と、プライベートでの不動産売買の経験から、不動産屋へ飛び込みで行って最高の情報をもらえるためポイントを解説します。
不動産屋に飛び込みで行ってみた
前回の記事で、地域の相場から考えると割安で、ド迫力の倉庫が家の前に立ちはだかっているワケあり臭プンプンの家との出会いを書きました。
チラシに載っている情報から現地を探し出し、実際に行って自分の目でどんな家か、どんな環境か確認したうえで、すっかり気にいってしまいました。
なんていうか、絶対、誰もこの家に魅力を感じないだろうな~というところに、グッときちゃうんですよ。
で、早速、前回の記事にも書いた、当時仲介手数料半額キャンペーンをしていたJ不動産のところへ行きました。
自宅でプリントアウトした物件情報をもって
とお願いしたのです。
まずはお客様アンケートにご協力を・・・とか言って、職業やら年収やらの属性を知りたがっていましたが
「ほかの物件には今のところ興味がないので、ここだけ見せてください!」
と名前だけ記入したお客様アンケートを担当者のKさんに手渡しました。
不動産の買い取り業者で働いていたので、不動産業界の営業のしつこさは心得ています。
なので
「突然の訪問とか電話とか、本当に好きじゃないんで、名前以外は書きません!」
「用事があれば、こちらから連絡しますから!」
と、最初から予防線をギッチギチに張って少しも笑顔と隙を見せず・・・です。
結局、このKさんには後々とってもお世話になりました。
不動産屋へ飛び込みで行くなら確実に買ってくれる客だと思わせよう
こんな変わった客に、Kさんは少し引きつりながらも自社の販売図面を探して持ってきてくれました。
Kさんはこの図面を初めて目にしたようでした。
値段は確かに安いけれど、築年数は古く特に魅力的な要素もない。
「本当にこの家ですか?
どうしてこの家がいいんですか?
ほかにもご紹介できる物件、たくさんありますよ」
と納得していない様子でした。
そこで
「10年くらいでローンを完済して、その後建て直したいんです。
だから、あと10年くらい住めそうな、安い家を探しているんです。」
と話しました。
不動産屋へ飛び込みで行っていい情報をもらうには、このように『この客は確実に買う気がある』と思わせることが大切です。
その代わり、気に入る物件を紹介できなければほかの業者へ行ってしまう、となるからです。
実際、Kさんは他にいくつも紹介したい物件があった様子ですが、私のほうからすべてお断りしました。
不動産屋に飛び込みで行くなら営業マンに嫌われるな!
不動産屋における仲介業って、完全なる成功報酬制なんですよね。
物件が、売主さんから買主さんの手に渡ってはじめて、その売買代金のうちのいくらかを、不動産の売買契約を履行できた報酬として受け取るわけです。
なので
- 物件を探す
- 現地へ連れて行って内見を一緒にする
- アドバイスする
- 売主さんと値段の交渉をする
営業マンは一人で複数のお客さんをかかえています。
その中で
- この人は今月には買ってくれそうだな
- この人は来月までには決めてくれそうだな
- この人は冷やかしかな
と、お客さんを分類して、契約の見込みがありそうな人から優先的に営業をかけていきます。
具体的に言うと
- のちのち、サービス、金銭、物件に対する細かな指摘がありそう
- トラブルになりそうなこと平気で言うクレーマー
- 要望が細かすぎて妥協できない人
- 営業マンを何でも屋さんだと思っている人(いるんです、実際。笑)
こんな人たち。
ほかにも見込み客がいるならば、こっちよりもそっちにより良い情報を、となってしまうのはしょうがないことかもしれません。
ちょっと話はそれてしまいますけれど、いい営業マンはお客さんの扱いも心得ている、という話をしましょう。
不動産の買い取り業者はやめてしまいましたが、現在でも、不動産屋さんとは仕事上のお付き合いをしています。
逆に仕事上で厄介なトラブルを持ってくる営業マンほど、お客さんに言われた無理難題をどうにかこうにか聞き入れようとしてドツボにはまってます。
少しでもラッキーな情報を得たければ、このお客さんで契約できたらいいな・・・と思われるせる様な客でいることが案外、近道かもしれません。
不動産屋に飛び込みでいって、『このお客さんで契約出来たらいいな』と思われる客とは?
では『このお客さんで契約出来たらいいな』と思うお客さんって、具体的にはどんな人でしょうか。
ちょっとまとめてみます。
ハッキリとした意思表示ができるお客さん
家の購入となると、そう何度も経験することではないでしょう。
どうやって家を選んだらいいかわからない!
だけど営業マンに言われるがままの完全な『受身体勢』でいると、自分の中の『本当の希望』が置き去りになってしまいます。
家を建てたり家を探すときは、優先順位を決めたり、逆に消去法によって妥協しなくてはいけません。
営業マンと対等な立場のお客さん
不動産屋でいい物件をみつけたいのであれば、営業マンとは対等な立場であることが大切です。
お客様然とし過ぎていてもいけないし、営業マンに言われるままでもいけない。
それともうひとつ。
営業マンと対等な立場になるためには、買主だからと何でも営業マンに任せきりにせず、自分も勉強しましょう。
業界用語や専門用語、公的な手続きや法律的なこと、知らないことがたくさんあると思います。
家を買うってとっても大きな買い物になるわけですから、かなりの集中力と大きな決断力が必要だったりします。
なので、家探しや家作りをしている時って、いつもよりもハイな気分になっている人も結構多いんじゃないかしら。
そんな状況だと、家に関することを調べたり、覚えたりなんてこととも、結構楽しい作業になります。
少しでも得をしたければ、取引の全体像を客観的に見られるくらいの冷静さと知識は必要です。
決断力のあるお客さん
当たり前ですが、営業マンはお客さんが家を買うことを前提でお手伝いしています。
もちろん、悩んだ末にやっぱり購入に至らなかった、という場合もあるかとは思います。
何件も紹介されて頭の中がまとまらない時もあるでしょう。
けれどあまりにも購入する気が見られなかったり、中途半端な理由から決断することができないのは困りもの。
営業マンのやる気はみるみる失っていくでしょう。
不動産屋に飛び込みでいったけど、どうしても営業マンと合わない?!
営業マンに嫌われないことも大事ですが、もしも自分が営業マンを好きになれなかったら?
そんなときは、早い段階でサラッとお断りしてしまいましょう。
上にも書きましたが不動産屋は成功報酬ですから。
不動産屋はレインズという不動産の情報共有システムによって同じ情報を共有しています。
家を売りたい人がA不動産で売却を依頼すると、A不動産がレインズに物件の情報を入力します。
それを見たほかの不動産屋もお客さんへ紹介したり、チラシに載せることができるわけです。
なので、基本的には不動産屋へは自宅や会社の近くなど通いやすいところへいけばOKです。
そこの営業マンと相性が合わなければ、その次に通いやすい不動産へ行けばいいだけです。
話は我が家の家探しに戻ります。
Kさんにとってわたしはだいぶ扱いにくい客だったと思います。
だけど仲介業者として、こんなに楽な仕事はないですよね。
物件の価格自体が安いので仲介手数料も安い。
どの物件へ連れて行こうかとあれこれ考える必要もない。
「はぁ・・・
はぁ・・・・。」
と、私が話している間も曖昧な返答のみで、あまりやる気がなさそうなKさんでしたが、私としてはそのくらいで十分でした。
さて、次回はいよいよKさんと一緒に内見へ行きます。
住宅の査定をしていたので、ここは私の得意分野です。
中古住宅を内見する際のポイントを、実際の流れとともに詳しく説明します。
こちらも是非ご覧くださいね。
中古住宅の値下げ交渉を有利にする内覧ポイントを元住宅買取業者が教えます