3階建ての家に5年間住んでみて、ホームエレベーターを設置して本当に良かったと実感しています。
けれど、エレベーター導入で一番不安なことがお金のこと。
この記事は
- エレベーターを設置価格ってくらいかかるの?
- エレベーターって管理するの大変なの?
- エレベーターの維持費はどのくらい?
という疑問に答えます。
ホームエレベーターの維持費や設置価格を公開します
ホームエレベーターの設置価格は?
我が家が採用したエレベーターは、三菱日立ホームエレベーターのスイ~とホーム・ジュニアというエレベーターです。
ネットで調べてみたのですがメーカー希望価格がわかりませんでした。
ハウスメーカーとの契約時の積算表を見てみると
となっています。
これ以上詳しい記載がなかったので、メーカーに本体価格を電話で問い合わせてみました。
- 木造2階建て 約340万円
- 木造3階建て 約360万円
(※詳しい見積金額は代理店からもらってくださいとのこと。)
だそうです。
代理店(ハウスメーカー)によって掛け率が変わってくるのかもしれません。
Panasonicさんのホームエレベーターは価格一覧表が公開されていました。
我が家と同じような2人乗りのエレベーターと、3人乗りのエレベーターを載せておきます。
本体価格の参考にしてください。
(といっても、我が家同様ハウスメーカーを通すと表記の金額よりだいぶ安くなると思われます)
(出典:Panasonic公式HPより)
メーカー希望小売価格
- XLスリムモダンV【2人乗り(150kg)】
- XLミディモダンV【3人乗り(200kg)】
(参考:Panasonicの価格一覧表より)
我が家の場合は、先にも書いたように2,069,000円で2人乗りのエレベーターを設置することができました。
この先、30年間この家に住むとして、1年間、1か月に本体価格を分割してみます。
- 1年間で約69,000円
- 1か月で約5,700円
この金額が高いとみるか安いとみるか、感覚は人それぞれだと思います。
私はというと、5年間3階建てに住んでみて、月々5,700円以上の価値を実感しています。
この価値は、自分たちが年を取ればさらに強く感じると思われますので、我が家の場合はホームエレベーターをつけて正解でした。
ホームエレベーター設置には昇降機の確認申請が必要
ホームエレベーターを設置する場合、『昇降機の確認申請』が必要になります。
木造2階建て【4号建築物】
- 建物とエレベーターとの併合申請
- 竣工検査は建物の竣工検査と同時に行われる
- 検査済証は建物の検査済証と兼用
RC造・鉄骨造【3号建築物】
木造3階建て以上【2号建築物】
- エレベーターの単独申請が必要
- 竣工検査は建物とエレベーターが別に行われる
- 検査済証はエレベーター単独
特に、RC造や鉄骨造、木造3階建て以上の場合は建物の確認申請と別にエレベーター単独の確認申請が必要になります。
ハウスメーカーによりますが、エレベーターの確認申請費用や、そのための事務手数料等が別途かかるかもしれません。
参考までに、横浜市のエレベーター確認申請費用等を載せておきます。
【横浜市の場合】
エレベーター確認申請手数料 17,000円
計画変更等手数料 10,000円
完了検査手数料 21,000円
ホームエレベーターの1か月の電気代は?
三菱日立ホームエレベーターのHPによるとホームエレベーターの電気代は以下の通りです。
1日20回使用した場合の電気代(1か月)
約400円/月
三菱日立ホームエレベーターの営業さんによると、毎日エレベーター使ったほうがいいとのことです。
電気代がもったいないと使わないでいるよりは、エレベーター自体のことを考えると毎日必ず使っているほうが故障が少ないそうです。
ホームエレベーターを使う頻度
入居して実際にエレベーターを使ってみて、1日に20回も使用することは少ないんじゃないかなと感じます。
商業施設のようなエレベーターと違ってホームエレベーターは速度が遅いです。
なので用途としては、人を乗せることよりも物を乗せることのほうが多くなるんではないかと思います。
ホームエレベーター所有者の管理義務
ホームエレベーターを所有している人には、建築基準法によって2つの管理義務が課されています。
エレベーターの維持保全(建築基準法第8条)
建築物の所有者、管理者または占有者は、その建築物の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない
エレベーターの定期点検と報告義務(建築基準法第12条3項)
昇降機設備の所有者は、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者の検査を受け、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
つまり簡単に言うと
- エレベーターの管理責任は家の所有者にあるから、ちゃんと点検しなさいよ
- エレベーターの検査報告書は、資格を持った人しか作れませんよ
ということです。
この『定期』とは特定行政庁(建築主事をおく地方公共団体)によって定められています。
また、点検はこんなところに注意してやりなさいよ、と国土交通省が『昇降機の適切な維持管理に関する指針』を公表しています。
定期検査と保守点検の違いについて、エレベーター製造会社のアイニチ株式会社さんのHPにわかりやすい表があったので、参考にどうぞ。
(出典:アイニチ株式会社HPより)
気になるホームエレベーターの維持費は?
上で説明した定期検査や、日ごろのメンテナンスに関する費用がホームエレベーターの維持費として必要になります。
我が家の場合は、三菱日立ホームエレベーターの方に勧められたメンテナンス契約を結んでいます。
契約の種類は点検契約というもので、内容は以下の通りです。
(出典:三菱日立ホームエレベーターHPより)
定期点検と、故障時の対応が含まれます。
ほかに、遠隔装置ができるプランがありましたが、一般家庭では価格が一番安い点検契約の方がほとんどです、とのことでした。
このメンテナンス契約の代金が1年に1回、口座引き落としになります。
この金額が58,320円です。
毎年1回点検をしてもらって、去年の点検の際は初めてバッテリーの交換を勧められました。
ホームエレベーターの部品交換の目安は以下の通り。
(出典:三菱日立ホームエレベーターHPより)
主に物の上げ下げしかしないとか、いろいろな理由から
- メンテナンス契約を結ばない(定期点検をしない)
- バッテリーを交換しない
という人もいるようです。
- 故障をしたときにすぐに対応してもらえる
- エレベーターの庫内の電話からセキュリティーセンターへ直接電話できる
という理由から我が家はメンテナンス契約をお願いしています。
故障の際、契約をしていないと、部品代や修理代が高くつく、なんてことも聞きます。
エレベーター設置している以上は必要な経費かなと考えています。
ホームエレベーターの維持費や設置価格を踏まえたうえで、おすすめします
エレベーターの採用を悩んでいる方の中にはエレベーターを置く場所を各階収納としてスペースを開けておく、という案を提案されている人もいるかもしれません。
将来必要になった時に、収納を上下階ぶち抜いてエレベーターを設置できるようにスペースをあけておく、という案ですね。
「住んでから、必要だと思ったら設置するというのはどうですか?」
我が家の場合は3階建てで、しかも3階にLDKがあるので迷わず設置を決められました。
2階建ての方だと、ちょっと悩んでしまうかもしれません。
結論から言ってしまうと新築時に設置することを強くお勧めします。
- 数十年後に、ホームエレベーターを設置するための資金があるか?
- 数十年分の荷物を各階の収納から出して整理する手間
- 外に出した荷物の保管場所
これらのことを考えると、かなりハードルが高いんじゃないでしょうか。
それならば、住宅ローンに組み込める新築時に思い切って設置することをお勧めします。
エレベーターのレビューやメリットは過去記事をどうぞ
公式HPの詳細は以下からどうぞ