前回までの記事で片付けられない子供を片付け上手にするための
- 親の心得と片付けルール
- 収納方法とおすすめの収納グッズ
をご紹介してきました。
今までいろいろと書いてきましたが、実はほかにもっと私が大切にしていることがあります。
我が家の子供たちが片付けを当たり前のようにできているのは、これから書く事が一番影響しているかもしれません。
これらのことは、過去10年、4人の子育ての中で私が試行錯誤しながら培ってきたノウハウです。
この記事を読んでもらいたい人
- 子供が片付けをできないのは自分のせいかもしれないと感じている人
- 自分も片付けが習慣化できている自信がない
- 自分も片付けが得意ではない
- 怒らずに子供に片付けをさせたいと思っている
片付けられない子供には、片付けの訓練が必要です。(片付けをたくさんこなせば解決)
親は、片付けられない子供のモチベーションを上げるための言葉を考えることが必要です。
この『言葉』はお子さんの性格や年齢、生活リズムによって異なります。
我が家でも、4人の子供それぞれに対して声掛けの仕方を変えています。
今日は、お子さんにあった魔法の言葉を見つけるヒントを書いていきます。
片付けができない子供が、片付けをしたくなるような理由を考える
片付けをする目的とは?
片付けってとってもめんどくさいです。
どうせまた遊ぶのに、いちいち片付けすることに何の意味があるのでしょう?
片付けられない子供にとって、そこに明確な理由や目的があれば片付けに対する意識が少し変わるかも。
きれいな場所で遊ぶって気持ちいい
単純に、片付けをすると気持ちいいですよね。
最初からおもちゃが散乱している場所よりも、何もないところに今日のおもちゃを取り出して遊ぶほうがワクワクしませんか。
また、床に物が散らばっていないと遊ぶスペースを広々使うことができます。
線路ををどこまでも伸ばしてみたり、ブロックで大きな動物園を作ってみたり。
きれいな部屋で、さて今日は何しようと考える時間って楽しいです。
探し物をしなくていいって楽ちん
大切なものが見つからないって、本当に悲しいですよね。
おもちゃに羽が生えてどこかへ行ってしまうはずもないのに、どこを探しても見つからない。
散らかりすぎていると、もうどこから探したらいいのかもわからない。
悲しいし悔しいし、腹が立って家族に八つ当たりをしてしまったり。
だけど、遊び終わった後に決められた場所に片付ければ、もう探し物なんかしなくてもよくなります。
探し物をする時間が減ったら、おもちゃで遊べる時間が増えますね。
お友達も一緒に片付けできる家なら、どんどん招待しちゃおう
初めて来たお客さんでもわかるような収納の仕方を目指しましょう。
おもちゃは蓋の無い箱に放り込むだけでお片付け完了。
お友達も一緒に片付けできるなら、帰るときにママたちが大慌てで片付けに参加しなくても大丈夫。
みんなで片付けしてから「楽しかったね。また遊ぼう!」でさようならをしましょう。
片付けられない子供は片付けがめんどくさい
片付けはやったほうがいいのかも。
なんとなく、そのことは理解できたけど、やっぱりめんどくさい。
片付けられない子供は片付けが習慣化していないので、めんどくさいという気持ちが特に強いと感じます。
片付けの工程を箇条書きで伝える
めんどくさいなと思っている原因の一つに、片付け方を考えること自体がめんどくさいという場合があります。
何をどう片付けていったらいいかわからない。
そこを頭の中で組み立てていくのがめんどくさいのです。
考えることがめんどくさいという子供には、片付けの工程をなるべくわかりやすく、簡潔に伝えましょう。
ポイントとしては
- 順番に一つずつやるべきことを伝える
- 片付ける場所や物を具体的に指定してあげる
後回しにするほうがめんどくさい
今片付けをしないと、どんどん部屋は散らかります。
今不要なものを処分しないと、どんどん物が増えてしまいます。
あと回しにするのは簡単。
だけど、全部ひっくり返したおもちゃ箱を片付けるのは大変。
大量の不用品をいっぺんに処分するのも大変。
後回しにすればするほど、片付け難易度は高くなります。
自分以外のために片付けないと、がめんどくさい
- 親に怒られるから片付けなきゃ
- お客さんが来るから片付けなきゃ
- 弟妹にいたずらされるから片付けなきゃ
自分以外の誰かの為に(誰かのせいで)片付けなくちゃいけない、というのがめんどくさいという場合も。
「片付けないと怒るよ」を「片付けてくれたらうれしいな」
「お客さんが来るから片付けて」を「片付けたら友達たくさん呼べるね」
「片付けないと弟に壊されるよ」を「片付けたら弟に壊されなくなるね」
と子供本人がメリットを感じられるような言い方にするといいです。
片付けざるを得ないような言い方ではなく、今片付けるのと片付けないのとどっちがいいのか本人に考えさせることがポイントです。
片付けられない子供に教えてあげたいこと
片付けってとってもハッピーな気持ちになるもの
能面のような顔で掃除機掛けていませんか?
ブツブツ文句を言いながら片付けしていませんか?
掃除の楽しさを背中で匂わす。
これ、すごく大事なことだと思っています。
私は、掃除をしているときは、きれいになってきて気持ちいい!というオーラを最大限に醸し出すようにしています。
実際に口に出して言ったりもします。
- きれいになってきたね!
- スッキリして気持ちいね!
- お部屋をきれいにしてコーヒー飲みたいなぁ。
- ・・・(鼻歌)
いつも楽しそうに掃除しているので、子供たちには
「ほんと、ママは掃除が好きだよねー」
と言われたりします。
ここだけの話、別に掃除が大好きなわけでもないんです。
- やらなきゃいけないこと
- つまらないこと
- 嫌々やるようなこと
こんな風に片付けに対してマイナスのイメージを抱いてほしくないのです。
毎日、朝のうちに掃除機をかけるんですけど
「きれいな状態で一日が始まるって、幸せだよね!」
とよく子供たちに言っています。
片付けはとってもハッピーな気持ちになるものと思ってくれたら、うれしいですよね。
大事なものだから、大切に扱う
子供たちには、その年齢にあわせて
「ママとパパはとっても家を大切にしているんだよ」
ということを伝えています。
家だけでなく、お気に入りの家具なんかもそうです。
幼稚園生の次男には
「ママとパパで一生懸命考えて作ったお家だから、とっても大切にしているんだよ。」
と伝えています。
小学生たちには、もう少し具体的に言っています。
例えば、
- 何度も打ち合わせをして、どんな家にしようか考えたんだよ
- みんなが楽しく暮らせるような家を作りたいと思って色々工夫したんだよ
- みんなが大人になった時にも記憶に残るような家にしたいなぁ
- ママとパパの好きなものがたくさん詰まっている家なんだよ
- みんなが集まる場所だから家が大切なんだよ
小学生くらいになると
「これ高かったの?」
「家っていくらしたの?」
と聞いてくるときもあります。
そんな時は
なんて答えてしまいます。(笑)
お金のことはさておき、両親が家を大切にしているという事はだいぶ理解してくれていると思います。
友達が遊びに来て、ソファーで飛び跳ねていたりすると
「そのソファー、ママがすごく気に入っていて大切にしているからピョンピョンしないで」
と言ってくれたりします。
自分の大切な物だけでなく、誰かの大事なものだからみんなで大切にする
家族が多いと、これができないことって多々あります。
特に兄弟間だとなかなか難しい。
だけど、きちんと子供たちに教えていく必要があると感じています。
片付けができていると生産性が上がる
小学生高学年くらいになったら理解できると思います。
先ほどの探し物をしなくてもいい、というところに通ずる話になります。
探し物をしなくてもいいという事は、やりたいことことに今すぐ取り掛かることができます。
例えば、
勉強机の片付けによるメリット
- 教科書やノートをすぐに取り出せるから、勉強に対するモチベーションが下がる前に机に向かうことができる
- 引き出しに何を片付けているか把握できているから大切なものをなくさない
- 不要なものを引き出しに入れないことで、ほかに入れられるものが増える
- きちんと片付いていることによって、視界が明るくなる
- 邪魔なものがなくなり、勉強に集中できる
勉強机の上を片付けただけでもこれだけのメリットがあります。
子供にとって、短時間に勉強の効率を上げるという事は、とても生産性の高いことだと思います。
今はリビングで勉強している子供でも、将来的には多くの子が自分の机で勉強することになるでしょう。
小学生のうちから勉強する環境を自分で整える練習をするという事は、後々とても役に立つことだと思います。
また、単純に片付いている部屋ってとても気持ちいいです。
- 朝起きた時
- 食事している時
- 出先から帰ってきたとき
どんな時でも散らかっているより、片付いているほうが前向きな気持ちになります。
前向きな気持ちが、勉強だけでなく趣味や遊びなどいろいろな場面で、集中力ややる気の源になってくれます。
片付けをすることによる生産性アップについては、こちらの記事にも詳しく書いています。
ここに書いてある効果を子供に分かりやすい言葉で伝えあげてください。
片付けられない子供がおもわず片付けをしたくなる魔法の言葉 まとめ
ネガティブな言い方はしない
片付けしないから○○できないんだよ
片付けられないから××になっちゃうんだよ
片付けられない子供がますます片付け嫌いになるようなことを言うのはやめましょう。
また、片付けないからと怒るのも逆効果。
その時は嫌々片付けができたとしても、習慣化させることがますます難しくなってしまいます。
我が家の末っ子(3歳)にはあえて「お片付け大臣」の称号を与えました。
「すごーい!どんどん綺麗になってくね!さすがお片付け大臣!」という私の掛け声とともに一生懸命お片付けしてくれます。
片付けた後のことを具体的にイメージさせる
- 片付けたらどんなふうに部屋が変わるか
- その結果、自分にとってどんなメリットがあるか
を具体的にイメージできるようなことを伝えましょう。
片付けられない子供は何のために片付けをするのかを理解できていないことが多いです。
なんだかわからないけれどやらされている、ではなく自分のために片付けるということを伝えることが大切です。